相続した空き家を売るときの3,000万円控除|条件と期限
最終確認:2026年10月23日
亡くなった親が1人で住んでいた古い家を相続して売る場合、条件を満たせば、売却で出た利益(譲渡所得)から1人あたり最高3,000万円を差し引けます。売る期限があるので、相続登記とあわせて早めに確認しましょう。
どんな特例?
相続した家や土地を売って利益が出ると、その利益に所得税・住民税がかかります。国税庁の「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」を使うと、その利益から、売った人1人あたり最高3,000万円を差し引けるため、税金が大きく減ったり、かからなくなったりします。
- 対象:2016年4月1日から2027年12月31日までの売却
- 2024年1月1日以後の売却で、その家と土地を相続した人が3人以上の場合は、控除は1人あたり最高2,000万円まで
主な条件
家の条件
- 1981年(昭和56年)5月31日以前に建てられた家であること
- マンションなど区分所有の建物でないこと
- 亡くなる直前まで亡くなった方が住んでいて、ほかに住んでいた人がいなかったこと(老人ホームに入っていた場合も、一定の条件で対象になります)
売り方の条件
- 亡くなった日から3年たつ年の12月31日までに売ること(例:2024年5月に亡くなった場合は、2027年5月に3年たつので2027年12月31日まで。2025年5月の場合は2028年12月31日までですが、特例自体の期限が2027年12月31日なので、今の制度ではそこまでです)
- 売却代金が1億円以下であること(ほかの相続人の売却分も合計して判定します)
- 相続してから売るまで、人に貸したり、自分が住んだり、事業に使ったりしていないこと
- 親子や夫婦など、特別な関係のある人への売却でないこと
家の状態の条件(どれか)
- 家を売る場合:売る時点で、一定の耐震基準を満たしていること
- 家を取り壊して土地を売る場合:取り壊した後、土地を何にも使っていないこと
- 2024年1月1日以後の売却:売った年の翌年2月15日までに、耐震改修をするか、家を全部取り壊すこと(買主がするのが一般的です)
手続きの流れ
- 相続登記をする。売るには、名義を相続人に変えておく必要があります。相続登記の期限と費用を診断する
- 売却の相談・査定をする。耐震改修をするか、取り壊して土地で売るかもあわせて検討します。
- 家のある市区町村で「被相続人居住用家屋等確認書」をもらう。亡くなる直前に1人で住んでいたことなどを確認してもらう書類です。
- 売った翌年に確定申告をする。確認書、譲渡所得の内訳書、売買契約書の写しなどを付けます。
注意点
- 条件はほかにも細かく決まっています。売る前に、税務署や税理士に、特例が使えるか確認しましょう。
- 相続から時間がたつほど、売却期限(亡くなった日から3年たつ年の12月31日)が近づきます。査定などの相談は先に始められますが、相続登記が終わっていないと、売買の手続き(引き渡し)に進めません。
- ほかの特例(相続税を払った人の「取得費加算の特例」など)とは一緒に使えません。どちらが有利かは税理士に確認しましょう。
- この特例は、2027年12月31日までの売却が対象です。それより後の扱いは、今後の税制改正によります。
相続登記の期限や費用、ほかの手続きとの関係は相続登記を放置するとどうなる?でも解説しています。
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この記事は一般的な情報です。個別のケースの判断は、法務局の相談窓口や司法書士などの専門家にご確認ください。