相続登記を放置するとどうなる?過料だけではない5つのリスク
最終確認:2026年10月23日
相続登記をしないままにしておくと、10万円以下の過料の対象になるだけでなく、時間がたつほど手続きが難しくなり、家・土地を売ることもできません。早めに動くほど、手間もお金も少なくて済みます。
1. 10万円以下の過料の対象になる
2024年4月から相続登記は義務になり、正当な理由なく期限(自分が相続人であることと、不動産を相続したことの両方を知った日から3年。2024年3月31日までに知っていた相続は、多くの場合2027年3月31日)を過ぎると、10万円以下の過料の対象になります。いきなり科されるのではなく、まず法務局から申請を促す通知(催告)が届き、それでも申請しない場合に裁判所へ通知される流れです。
2. 相続人が増えて、話し合いがまとまりにくくなる
名義を変えないうちに相続人の誰かが亡くなると、その人の配偶者や子どもが新たな相続人になります(数次相続)。世代が進むほど相続人は増え、会ったこともない親戚と遺産分割の話し合いをすることにもなりかねません。全員の戸籍や印鑑証明書を集める手間も、どんどん大きくなります。
3. 売ることも、担保にすることもできない
登記簿の名義が亡くなった方のままだと、その家・土地を売ったり、担保にしてお金を借りたりできません。いざ売ろうとしたときに相続登記から始めることになり、買い手との話が進まないこともあります。相続した空き家を売ったときの税金の特例(最大3,000万円の控除)には売却の期限もあるので、早めの準備が大切です。
4. 空き家の固定資産税が上がることがある
住宅が建っている土地は、固定資産税が最大で6分の1に減額される特例があります。2023年12月13日に施行された空家法の改正で、手入れされずに放置され、このままでは危険になるおそれがある「管理不全空家」として市区町村から勧告を受けると、この特例が外れるようになりました(倒壊のおそれなどがある「特定空家」として勧告を受けた場合も同じです)。自治体の案内では、土地の税額が数倍になることがあるとされています。
名義が亡くなった方のままでも、空き家の管理の責任は相続人にあります。
5. 後の世代に負担を残す
放置した家・土地は、子どもや孫の世代にそのまま引き継がれます。相続人が増え、書類が増え、使い道のない土地の管理や税金も続きます。今の世代で名義を整理しておくことが、家族への一番の負担軽減になります。
いらない土地は、国に引き取ってもらえる場合も
使う予定のない土地は、2023年4月に始まった相続土地国庫帰属制度で、国に引き取ってもらえる場合があります。
- 相続(相続人への遺贈を含む)で土地を取得した人が申請できます。
- 審査手数料は土地1筆あたり14,000円で、却下や不承認でも返ってきません。
- 承認されたら、10年分の管理費用にあたる負担金を納めます。原則20万円で、市街地の一部の宅地などは面積に応じて計算されます。
- 建物がある土地、担保がついている土地、境界や所有権に争いがある土地などは申請できません。
詳しい条件は、管轄の法務局に事前に相談できます。
まずは期限と費用を確認
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この記事は一般的な情報です。個別のケースの判断は、法務局の相談窓口や司法書士などの専門家にご確認ください。